INTERVIEW
選手インタビュー
GRACHANライト級1位・芳賀ビラル海、王座奪取へ――「林選手を料理して、食い切ります」(2025年3月29日にGRACHAN放送局で配信済みです)
聞き手:岩崎ヒロユキ
ゲスト:芳賀ビラル海(MASTER JAPAN TOKYO)
岩﨑: さあ、今回のゲストはGRACHANライト級ランキング1位、芳賀ビラル海選手です。よろしくお願いします。
芳賀: よろしくお願いします!
岩﨑: まずは前回の試合を振り返ってみましょう。コンディションはどうでしたか?
芳賀: 最終的には悪くなかったです。ただ、前に流れた試合以降にふくらはぎを断裂しかけたりと、年始から少しトラブルが続いていて。調整が難しい時期もあったんですけど、なんとか乗り越えられたと思います。
岩﨑: 怪我はもう大丈夫?
芳賀: はい、怪我はもう完全に治っています。
岩﨑: ダリ選手と肌を合わせてみて、どんな印象でした?
芳賀: やっぱりバネがありますね。ちょっと月並みな表現にはなっちゃいますけど。でも、試合前からダリ選手の動画をかなり見込んでいたので、動き自体はだいたい予想通りでした。
岩﨑: あの抑え込み、柔道っぽかったよね?
芳賀: そうですね。あれはたぶん柔道系の動きだったと思います。完全に押さえ込まれて、「あ、これはちょっと嫌だな」と。殴ってくるとか、何か次の展開に繋げてくるのかと思ったんですが、しっかり抑え込まれてしまって、どう対処しようか少し悩みました。
岩﨑: 圧力は感じた?

芳賀: 打撃の圧はそんなに感じなかったです。たぶん相手もテイクダウンを警戒していたと思うので、距離感は自分のペースで作れたと思います。
岩﨑: リーチや身長に差がある感じだったけど、ビラルくんは身長どのくらい?
芳賀: 171cmか172cmぐらいですね。そんなに高くはないです。
岩﨑: ダリ選手は170後半ぐらいだったかな。でもリーチが長かった?
芳賀: はい、リーチは長かったです。普通なら届かないような距離からパンチが当たってきました。以前に一度スパーしたことがあるんですけど、そのときもそう感じてました。
岩﨑: 練習のほうが強いって言われてるよね、ダリ選手って。
芳賀: そうなんですね。あの人は本能型というか、考えるよりも反応で動くタイプですよね。
岩﨑: それに対してビラルくんは、ちゃんと作り込んで戦うタイプのイメージがある。
芳賀: ありがとうございます。
岩﨑: 今回の試合が終わってから、周りの反応はどうだった?
芳賀: やっぱりダリ選手は名前のある選手なので、「勝ったの!?」って驚かれることが多かったですね。試合を観に来ていない人からも「すごいね」と言ってもらえて、嬉しかったです。もちろん、現地に来てくれた人たちからも、すごく好意的な言葉をいただけました。
岩﨑: そして次戦、林RICE陽太とのタイトルマッチが決まりました。
芳賀: ありがとうございます。本当にうれしいです。実は9月ぐらいになるんじゃないかと思っていたので、5月に決まるとは思っていませんでした。
岩﨑: 本当はビラルくん、POUND OUTで先に試合を組もうかと思ってたんだけど、あまり乗り気じゃなさそうだったから。
芳賀: いえ、もう本当にありがたい話でしたし、自分のキャリアを考えてもすごく大きなチャンスだと思っています。ただ、正直あのときはまだ少し気持ちが切り替わっていなくて、すぐにはスイッチが入らなかったかもしれません。
岩﨑: でもマイクでは、GRACHANのベルトには価値があるってはっきり言ってたもんね。
芳賀: はい。個人的には、GRACHANのベルトにすごくブランドとしての価値を感じているので、そこに挑戦できることは本当に光栄です。
岩﨑: 今回は5月31日(土)開催。大田区産業プラザPIOはTFTよりも全然人が入るから、声援も大きくなりそうだよね。
芳賀: はい、ありがたいことです。準備期間も長く取れますし、調整もしやすいので、5月31日はベストな日程だと思っています。
岩﨑: 今のうちにしっかり告知しておけば、応援してくれる人たちも予定を組みやすいしね。
芳賀: そうですね。SNSでも発表したので、地元の仲間たちも「行くよ!」って言ってくれてます。
岩﨑: 林選手の印象は? 映像は見た?

芳賀: 見てます。特にダリ選手との試合が印象に残っていて、直近の試合は何度も見返しています。自分としては、勝てるイメージは持てています。
岩﨑: 林選手の怖さって、どこにあると思う?
芳賀: 打たれ強さですね。あとはしっかり組み立てる力もあるので、そこはしっかり意識しています。ダリ選手よりもやりづらい相手になるかもしれません。
岩﨑: ちなみに、マスタージャパン東京としてはビラルくんが勝てば、サスケ選手に続く二本目のベルトだね。
芳賀: はい。黒部さんがすでに一つ持っていて、自分が取れれば三本目になります。
岩﨑: マスタージャパンのMMAクラスって、誰が教えてるの?
芳賀: サスケさんと松本さんです。最近は松本さんが手術されたばかりで、今は少しゆっくりされていますけど、普段からすごくお世話になっています。
岩﨑: JMMAで日本拳法出身でチャンピオンになったのって誰がいる?(※この収録の後に、DEEPウェルター級で角野晃平が王者になりました)
芳賀: 中村優作さんですね。あと、僕の大学の同期で中村寛という選手がいて、ライズでチャンピオンになっています(キックボクシングですが)。
岩﨑: ということは、今回勝てば現役の日本拳法出身選手としては唯一になるかもね。
芳賀: そうですね、頑張ります。
岩﨑: では最後に、林選手へのメッセージをお願いします。
芳賀: 林選手、日本の米が世界一って入場曲で言ってますけど……いや、ガーナの飯が一番うまいでしょ(笑)。
――改めて。
林選手、僕がうまいこと“料理して”、しっかり“食い切って”やろうと思います。前回のダリ戦のようにはいきません。首を洗って待っててください。よろしくお願いします。
岩﨑: ありがとうございます。5月31日、期待してます!
芳賀: よろしくお願いします!