総則
改定:2026/01/10
本ルールの下で行われる MMA は、競技者がパンチ、キック、肘打ち、投げ、関節技、絞め技を有効に使い、技術、体力、精神力、知力、運を競い合うプロスポーツである。
よって、競技者はルールを厳守し、試合はスポーツマン精神に則って行われなければならない。
第1章 体重階級
第1条 体重階級制
(1) 試合は次の12階級において行われ、試合では0.45kg(1パウンド相当)の許容重量が認められる。
② スーパーヘビー級 120.2kg以上
③ ヘビー級 120.2kg以下 93.0kg以上
④ ライトヘビー級 93.0kg以下 83.9kg以上
⑤ ミドル級 83.9kg以下 77.1kg以上
⑥ ウェルター級 77.1kg以下 70.3kg以上
⑦ ライト級 70.3kg以下 65.8kg以上
⑧ フェザー級 65.8kg以下 61.2kg以上
⑨ バンタム級 61.2kg以下 56.7kg以上
⑩ フライ級 56.7kg以下 52.2kg以上
⑪ ストロー級 52.2kg以下 47.6kg以上
⑫ アトム級 47.6kg以下
(2) 前項に属さない試合は、無差別級とする。
(3) タイトルマッチでは、競技者は(1)の②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫に掲げる、所定の体重を超えてはならない。
(4) 主催者は、その裁量の下で、キャッチウェイトの試合を承認することができる。試合が公正、安全で競技上問題がないと判断する場合には、上の区分に関わらず、上限体重を定めることができる。
第2条 計量
(1) 競技者は、審判部もしくは主催者の立ち会いのもとコミッションが指定する日時に行われる公式計量に合格しなければならない。
(2) 公式計量に合格できなかった場合の最終計量は、公式計量の指定時刻から3時間以内とする。ただし、公式計量が試合当日に行われる場合の最終計量は公式計量の指定時刻から2時間以内とする。
(3) 男子競技者は上半身裸、下半身は必要最低限の衣類で、女子競技者は上下とも軽装で計量を受けなければならない。
(4) 競技者が公式計量に合格せず、最終計量にも合格できなかった場合、原則として失格となり、契約上のペナルティが課せられる。また、計量を故意に無視する、計量に合格するまで最終計量に臨まない、あるいは、最終計量において体重が増加するなど、試合出場に向けて最善を尽くさない場合にはペナルティが加重される。計量不合格によるペナルティ不履行にかかる裁判の管轄は、東京地方裁判所または主催プロモーターの住所・所在地の裁判所とする。
(5) 競技者が計量に合格できなかった場合でも、超過幅が1㎏未満の場合、試合は実施されるものとする。タイトルマッチにおける計量の不合格については、第35(6)の定めによる。
(6) 最終計量に合格できなかった場合は下記の通り罰則を課せられる。
① 0.5kg未満の超過の場合は、「注意」(イエローカード1枚)を課せられて罰則金10万円を主催者に支払わなければならない。
② 1kg未満の超過の場合は、「警告」(イエローカード2枚)を課せられて試合出場となり罰則金10万円を主催者に支払わなければならない。出場費が10万円以上の場合は出場費の半額を主催者に支払わなければならない。
③ 1kg以上の超過の場合は、原則として失格となる。ただし、主催者および対戦相手が試合の実施を承諾した場合は、当該選手に「警告」(イエローカード2枚=減点2点)以上を課した上で試合を実施することができる。この場合、超過した選手が勝利しても公式記録は「ノーコンテスト」とし、引き分けまたは負けの場合はその結果を公式記録とする。また、罰則金および出場費の没収等は主催者の規定に従うものとする。
④ 失格となった場合、対戦相手の購入チケット全額分を保証しなければならない。
第2章 試合場
第3条
試合は、ケージ内またはリング内において行われる。
(1) ケージは6等辺以上のサークル状の形状であり、対角線は7メートル以上の適当な広さのものを用いる。
(2) リングは一辺の長さが5メートル以上の正方形で、3本以上のロープで囲まれていなければならない。
(3) 試合場のフロアは、2センチ以上のウレタン製の素材でパディングし、最表面をキャンバスで覆わなければならない。パディングの素材は全体に均質なものを用い、固さにばらつきがあるものや凸凹ができるものを用いてはならない。
(4) 試合場内のフロアには、いかなる障害物も置いてはならない。
(5) 上記の規格以外の試合場でも主催者が承認する場合は公式試合場とする。
第3章 競技用具等
第4条 必ず着用しなければならない競技用具
① オープンフィンガーグローブ 競技においては、主催者の承認を得たグローブが競技者に貸与される。競技者が自分の所有するグローブを使用することはできない。
② マウスピース マウスピースを装着していない状態でラウンドを始めることはできない。マウスピースが競技中に偶然外れた場合、レフェリーは適時にタイムを要求し、迅速にマウスピースを洗浄して再び競技者の口に入れなければならない。
③ ファウルカップ(男子) ファウルカップは審判員により競技上支障がないと判断されたものを着用しなければならない。
④ コスチューム
(1) 競技者は、下記の要件を満たしたショートスパッツ、MMAショーツ、バーリトゥードショーツ、キックボクシングショーツ等を着用する。
i)金属・プラスチックの部品が使用されていないもの
ii)着用時にずれないための加工がされているもの
iii)ポケットや紐に類するものが表側に付いていないもの
iv)膝や足首にテープを施す場合はその上からサポーター類を装着し、それよりはみ出てはならない。またその際テープで膝の先端を覆ってはならない。
v)清潔で破損の無いもの
vi)その他の部位へのテープについては、恒久的な怪我を負っており医学的に施しが必要であるとオフィシャルドクターの判断があれば認められる場合がある。その際は契約書提出時にGRACHANにその旨を伝え、診断書の提出を要する。
(2) ショーツの下にショートスパッツを履く場合、ショーツの丈を超えるものを着用してはならない。
⑤ 女子競技者用コスチューム(ラッシュガード、セパレート、ワンピース等)(女子)
第5条 任意で着用できる競技用具
① バンテージおよびテーピング
i)競技者は、手にバンテージやテーピングを巻く場合、拳の前面部(ナックルパート)にテーピングを使用してはならない。ただし、指と指の間に細く切ったテープを通すことは認められる。
ii)バンテージやテーピングの内部に芯、紙縒り、その他の異物を巻き込んではならない。
iii)拳に装着した状態で拳骨の形が確認できない厚さに巻いてはならない。
iv)膝や足首にテーピングを施す場合はその上からサポーター類を装着し、それよりはみ出てはならない。また膝の先端部分をテーピング等で覆ってはならない。
v)肘の部分をバンテージやテーピングで覆ってはならない。
vi)恒久的な怪我を原因とするその他の部位へのテーピングの施しについては、必要性について説明のある診断書の提出と共に申告するものとする。リングドクターの判断により許可される場合がある。
② サポーター 競技者は、金属・プラスチック・硬質ゴム等の部品が使用されておらず、また、緩衝素材等によるパディングがされていないもので、審判員が競技に支障がないと認めるサポーター類を下肢(膝、足首)に着用することができる。その際は申請し素材の確認を受けるものとする。
③ アブドメンガード(女子)
④ チェストガードまたは胸部のパッド(女子)
第6条 指定外の物品および塗布物
(1) 第4条と第5条で指定された競技用具以外の着用、または規格外の競技用具の使用は認められない。
(2) 競技者は、ファールカップ以外に、硬質のものを使用してはならない。いかなる宝飾類、ピアス等も身につけてはならない。
(3) 男子競技者の上半身は裸とする。競技中に道着やシャツの着用は認められない。
(4) 競技者は、審判員によって顔面部に塗布されるワセリン以外に、いかなる部位にもワセリン、油脂類、整髪料、滑り止め等一切の薬品、塗布物等を使用してはならない。ただし、女子競技者の化粧は、対戦する競技者に不快感を与えず、競技にも支障を来さない程度において認められる。
(5) 競技者は試合前とラウンド間のインターバルに審判員から顔(眉部、鼻から頬上部にかけて)に適量のワセリンを塗布されてから試合に臨まなければならない。
第7条 指定外の物品や塗布物の使用に対する処置
(1) 競技者が試合前に審判員によるチェックを受けていないテーピングや競技用具を着用して試合場に入場した場合、またはワセリン等の禁止されている薬品や塗布物等を使用した場合は、その競技者に反則のカードが提示され、減点された状態で試合開始となる。
(2) 審判員は、塗布物を確認した場合や塗布物の使用が疑われる場合には、洗い流す、拭き取るなど、塗布物を除去する処置を取らなければならない。
第8条(破損等の場合の処置)
(1) 競技者の競技用具や服装が常態でなくなった場合、審判員がなるべく手早く処理するために一時試合を中断する場合がある。
(2) 競技用具が故意、偶然にかかわらず試合に支障を来すような破損をした場合、審判員は試合を止め、速やかに最善の処置を取る。 ただし、競技者自身の責任により試合用コスチューム、マウスピース、ファウルカップが破損し、試合続行が不可能になった場合は失格とする場合もある。
【注記】本条第2項の場合に備えて、試合用コスチューム、マウスピース、ファウルカップは予備を用意することが望ましい。
第4章 試合
第9条 試合時間
(1) タイトルマッチ以外の公式戦の試合時間は、3分2ラウンドまたは5分2ラウンドとし、ラウンド間のインターバルは1分とする。
5分2ラウンドの試合は本戦引き分けだった場合1ラウンドの延長ラウンドを行い、延長ラウンドでは必ず勝敗をつけるものとする(マスト判定)。但し特別試合はこの限りではない。
(2) タイトルマッチは5分3ラウンド制のラウンドマスト判定となり、試合終了時に合計点数が同点であった場合は王者の防衛となる(ドロー防衛)。王座決定戦は同点でもどちらか勝敗をつけるものとする(マスト判定)。
第10条
試合の勝敗は、ノックアウト(KO)、タップアウト(TO:サブミッション)、テクニカル・ノックアウト(TKO)、判定(デシジョン)、失格により決定する。
第11条 ノックアウト(KO)
競技者が対戦相手の攻撃により戦闘不能、または意識を失っているとレフェリーが判断した場合。
第12条 タップアウト(TO:サブミッション)
(1) 競技者が、声でギブアップの意思表示を示した場合(バーバル・タップアウト)。
(2) 競技者が、手で相手かマットを2回以上叩き、ギブアップの意思表示をした場合(フィジカル・タップアウト)。
(3) 競技者がレフェリーにギブアップの意思表示と判断される行動をとった場合。
第13条 テクニカル・ノックアウト(TKO)
(1) レフェリーが試合続行不可能と判断した場合。(一方の競技者が相手の正当な攻撃により著しく劣勢になった場合や、自らの責任により負傷した場合等:レフェリーストップ)
(2) ドクターが専門的見地から選手の状態をレフェリーに伝え、レフェリーが試合続行不可能と判断した場合。
第14条 判定
(1) 試合の決着が時間内につかなかった場合、所定の審判員3名の採点により勝敗を決する。 各審判員は各ラウンドの優劣を採点し、合計点により3名のうち2名以上が優勢と判定した競技者を判定勝ちとする。
(2) 判定基準 タイトルマッチは各ラウンド10ポイントマストシステムを用いて、タイトルマッチ以外の公式戦は全ラウンドを通して共に以下の内容を総合的に判定する。
① 効果的な打撃、効果的なグラップリング(プランA)、効果的な積極性(プランB)、ファイティングエリアコントロール(プランC)の3点からなるMMA技術を評価する。プランBおよびプランCはプランAが同等であると評価されない限り考慮しないものとする。
② 効果的な打撃/グラップリングを各試合における評価の第一優先順位とする。効果的な積極性は、効果的な打撃/グラップリングが同等な場合の評価に用いられ、ファイティング・エリア・コントロールは、他の基準が同等である場合に限り考慮される。
③ 効果的な打撃:試合の決着に向かって影響力を有するインパクト(impact)が評価される。打撃の数による累積的なインパクトよりも試合の決着に向かう重いインパクトが重視される。
④ 効果的なグラップリング:試合の決着に向かって影響力を有するインパクトが評価される(インパクトを作り出すテイクダウン、サブミッションの仕掛け、リバーサル、有利なポジションの獲得など)。累積的なインパクトよりも試合の決着に向かう重いインパクトが重視される。例えば、トップポジションとボトムポジションの競技者間の攻防の場合、ポジションよりも、それらの行為のインパクトの大きさ/効果的な結果が重視される。
⑤ 効果的な積極性(aggressiveness):試合の決着を積極的にねらうことを意味する。両競技者の効果的な打撃/グラップリングが同等であった場合に考慮される。効果的な結果やインパクトが見込めず、ただ相手を追うような行為は効果的な積極性として評価に加味されるべきではない。
⑥ ファイティング・エリア・コントロール:どちらの競技者が試合のペース、場所、ポジションを支配していたかを判断することによって評価される。ファイティング・エリア・コントロールは、両競技者の効果的な打撃/グラップリングと効果的積極性が同等であった場合にのみ考慮される。
⑦ 次の採点基準が試合の判定時に用いられなければならない。採点は全ラウンドを通して10-10からの減点方式で採点されるが、どちらかの勝ちまたはドローの判定結果のみを発表する。
i)10-10:両方の競技者が互角であり、どちらの競技者にも優位性がない場合。
※10-10の試合は極めてまれであるが、主に試合が完全に終わらなかった場合などにあり得るスコアである。しかし、両競技者間にわずかばかりでも差があるならば、10-10をつけるべきではない。
ii)10-9:一方の競技者が、効果的な打撃・グラップリングあるいは他の技術をより発揮して、僅差で優勢な場合。
※10-9は、ジャッジが最も一般的に用いるスコアである。試合の時間中、一方の競技者がより効果的な打撃を当てている、あるいは効果的なグラップリングを駆使していると見たならば、それが相手よりたった一つ上回っているだけであっても、ジャッジは優勢の競技者に10点を与え、劣勢の競技者に9点あるいはそれ以下の点数を与えなければならない(9点は劣勢の競技者に自動的に与えられるスコアではない)。
10-9は、インパクトや優位性(dominance)にわずかな差がある僅差のラウンドを反映するスコアである。
iii)10-8:一方の競技者が、打撃やグラップリングによって圧倒的(overwhelmingly)に試合を支配した場合。
※10-8は、一方の競技者が大差でその試合に勝利した場合に用いるスコアである。インパクト、優位性、そして支配時間(duration)の要素のうち2つにおいて優勢が顕著であれば、10-8のスコアの可能性が考慮されなければならず、これら3つの要素すべてにおける優勢が顕著であるならば、10-8のスコアが与えられるべきである。また、一方の競技者が攻撃的な兆候をほとんど見せなかった場合は、ジャッジはその競技者に、9点ではなく、8点を与えることが望ましい。
a)インパクト(Impact):優位性など他の要素が欠けていても、一方の競技者がそのラウンドで相手に非常に大きなインパクトを与えた場合は10-8を検討すべきである。試合の決着へと向かう頭部やボディへのインパクトのほか、裂傷や腫れなどの目に見える形跡も評価に含む。また、打撃やグラップリングを用いて、相手のエネルギー、技術、精神力、自信などを減退させた場合も同様である。これらのすべてはインパクトによって直接もたらされた結果として評価される。
※ただし、裂傷や腫れは、インパクトの結果として評価すべきであっても、出血量の多さや腫れの大きさを過大に評価すべきではない。例えば、一方の競技者が出血した状態であっても、効果的な打撃/グラップリングで優勢である場合は、これらの優勢を重く評価すべきである。
b)優位性(Dominance):MMAは攻撃性がベースにある。打撃の攻防で劣勢の競技者が防戦一方となり、カウンターや反応ができず、自らスキを見せているときなどは、顕著な優位性があると評価すべきである。 グラップリングの局面における優位性は、優位なポジションを取り、そのポジションが試合を決着させるサブミッションなどの攻撃に導く場合に見出される。単に優位なポジションを保持しているだけでは、優位性を評価するにあたっての主要な要素とはならない。競技者がそのポジションで何をするのかによって評価されなければならない。
c)支配時間(Duration):支配時間は、一方の競技者が相手を効果的に攻撃し、他方、相手がほとんど攻撃的な姿勢を見せられなかった状態が継続した時間によって決められる。ジャッジは、ラウンド中に、一方の競技者が効果的な攻撃やコントロールを続けたとき、その相対的な時間を認識して支配時間を評価する。スタンドポジションとグラウンドポジションのどちらにおいても同様である。
iv)10-7:一方の競技者が、打撃やグラップリングによって完全(totally)に試合を支配したとき。
※10-7のラウンドは、一方の競技者が、効果的な打撃/グラップリングによって相手を完全に圧倒し、レフェリーストップに相当する場合である。このスコアは、試合における圧倒的な優位性と非常に大きなインパクトが必要であり、レフェリーストップもあり得たとジャッジが考えた場合に用いられる、非常にまれなスコアである。
⑧ 判定においては、攻防ポジションの時間の長さを次のように認識して、攻防の優劣を評価しなければならない。
i)競技者が試合の大半の時間をグラウンドポジションで費やした場合
a)効果的なグラップリングが最初に重視され
b)効果的な打撃は次に評価される
ii)競技者が試合の大半の時間をスタンドポジションで費やした場合
a)効果的な打撃が最初に重視され
b)効果的なグラップリングは次に評価される
iii)スタンドポジションとグラウンドポジションの長さが比較的同等でラウンドが終わった場合は、打撃とグラップリングは同程度に重視される。
(3) 偶発的な反則やアクシデント等に起因する負傷により試合が続行できなくなった場合の判定については第25条に定める。
(4) トーナメント、決定戦の試合の判定は全て必ず勝者を決めるマスト判定とする。
第15条 引き分け
(1) 時間内に勝敗がつかず、3名の審判員のうち2名以上が同一の競技者を優勢と判定しなかった場合。
(2) 両方の競技者がほぼ同時にノックアウトされたとレフェリーが判断した場合。
(3) テクニカル・ドロー(第25条(4)を参照)
第16条 失格(反則負け)
(1) 競技者が第5章に定める反則行為を犯し、レフェリーの裁量により、失格と判断された場合。
(2) セコンドが第7章の規定に著しく違反し、レフェリーの裁量により、失格と判断された場合。
(3) その他、計量の不合格、競技用具の破損等、試合の成立を著しく損なう行為があった場合。
第17条 ノーコンテスト
(1) 第2条(5)②に定める場合
(2) 第25条(6)に定める場合
(3) 審判員またはコミッションの判断、もしくは両者の協議により、試合不成立と判断された場合。
第18条 スタンドアップまたはファイターのブレイク
レフェリーはいずれのファイターもあらゆる方法によって試合の決着に向けて前進するための現実的かつ重要、持続的な努力を示すことができない、または示さない場合、ファイターをスタンドに戻す、またはブレイクさせるものとする。単に優位と思われるポジションを維持することは、試合の決着に向けた前進の努力とは見なされず、またそのポジションを維持する機会を保証する根拠ともならない。
第19条 試合結果の保留
(1) 試合の裁定をその場で決するのに適さない事態が発生した場合、審判員は試合結果を保留し、審判団の審議に預けることができる。
(2) 試合時において、裁定を決するための前提となる事実が明らかにならない場合、審判員は、仮に裁定を下すことができる。仮に下された裁定については、後刻事実を確認したうえで、2週間以内に正式な裁定を下さなければならない。
第5章 反則
第20条
反則に係るポジションの定義は次の各項のとおりとする。
(1) スタートポジション 試合開始時やレフェリーが「ブレイク」をコールした後などのポジション。
(2) グラウンドポジション グラウンドポジションとなるためには、手や足以外の身体の一部が床に着いている場合とする(肘・膝・尻・背中)
【参考1】グラウンドポジションになる場合
i) どちらか一方でも膝が床に着いている。
ii) 背中や尻が床に着いている。
iii) どちらか一方でも肘が床に着いている。
【参考2】グラウンドポジションにならない場合
i) 両足と片手が床に着いている。
ii) 両足と両手が床に着いている。
(3) スタンドポジション グラウンドポジションではないあらゆるポジション。
第21条
本条に定める行為は反則であり、これらを犯した場合、審判員の裁量により、相応のペナルティが課される。(※肘による攻撃の角度制限の撤廃)
(1) 頭突き
(2) 目潰し
(3) 噛み付く
(4) 相手に唾を吐く
(5) 髪を引っ張る
(6) フィッシュフッキング
(7) 股間へのあらゆる攻撃
(8) 相手の体の開口部や傷口、裂傷部に指を入れる
(9) 小さな関節(手足の指)を巧みに操る攻撃(small joint manipulation)
(10) 脊椎や後頭部への打撃攻撃
(11) 喉へのあらゆる打撃、気管を掴む行為
(12) 相手の顔や目に向けて広げた指を向ける行為
(13) 皮膚を掴む、つまむ、ひねる
(14) グラウンドポジションの相手の頭部への蹴り
(15) グラウンドポジションの相手の頭部への膝打撃
(16) グラウンドポジションの相手への踏みつけ
(17) フェンスや試合場を構成する部位を掴む
(18) 相手のコスチュームやグローブを掴む
(19) 試合場内で口汚い言葉を吐く
(20) 相手の負傷の原因となるようなあらゆる非スポーツマン的行為
(21) ブレイク中の相手への攻撃
(22) レフェリーのチェックを受けている最中の相手への攻撃
(23) ラウンド終了の合図が鳴らされたあとでの相手への攻撃
(24) 相手との接触を避けるあらゆる消極的な姿勢(意図的または継続してマウスピースを落としたり、怪我のふりをすることなど)
(25) 試合場外に相手を投げる
(26) 審判員の指示を著しく無視する
(27) 相手の頭や首をキャンバスに突き刺す(いわゆるスパイキング)
(28) 審判員から塗布されるワセリン以外の塗布物を塗布する行為
(29) 試合前に審判員によるチェックを受けていないテーピングや競技用具の着用
(30) 審判員に対する虚偽のアピール、言動
(31) 試合用コスチューム、マウスピース、ファウルカップ等の競技用具を破損し、試合続行を不可能にする行為
第6章 反則ならびに負傷に対する処置
第22条
レフェリーは、反則に対して次のように処置する。また、サブレフェリーは、試合を中断してでもレフェリーに対して助言できる。
(1) レフェリーは、競技者が犯した反則行為に対し、行為の重大性等を勘案して、自らの裁量により、
① 口頭による注意
② 注意
③ 警告
④ 失格(反則負け)
の処置をとることができる。その場合、反則を犯した競技者とその処置を適切な合図や身振りで明瞭に示さなければならない。
(2) 「失格」は、反則を複数犯した場合、または目に余るファウルの後、レフェリーの裁量により宣告される。
(3) 反則を犯した競技者の点数から、レフェリーの裁量によって減点され得る。
(4) レフェリーは所持しているカードや手指により減点を明示する。黄色(イエローカード)は1点減点、赤色(レッドカード)は失格を示す。
(5) レフェリーのみが反則を評価できる。レフェリーが反則をコールしていない場合には、ジャッジは自分でその評価をしてはならないし、得点の計算に加味してはならない。
(6) 反則が犯された場合(特に負傷・ダメージを伴うもの)は、原則として、レフェリーはタイムアウトをコールする。レフェリーは反則を犯した競技者にニュートラルエリアにいるよう指示する。レフェリーは反則を受けた競技者のコンディションと安全をチェックする。レフェリーは反則を犯した競技者の反則の重さを評価し、適切と思われる減点を課す。その反則が、偶然か故意か、あるいは減点すべきか否かについてのレフェリーの決定を、ジャッジ、セコンド、アナウンサーに告知する。
(7) 下(劣勢)のポジションにいる競技者が反則を犯し、上(優勢)の競技者が負傷していなければ、試合を継続する。そして、レフェリーは、下(劣勢)のポジションにいる競技者に口頭で反則を告知する。
② ラウンド終了時に、レフェリーは反則の重さを評価し、ジャッジ、セコンド、アナウンサーに告知する。
③ レフェリーは、反則が重大であった場合に試合を終了させることができる。そのような目に余る反則を犯した競技者は失格によって敗者となる。
(8) 下(劣勢)のポジションにいる競技者が反則を犯し、上(優勢)の競技者が負傷をしている場合は、「ストップ・ドント・ムーブ」をコールしてから反則への処置をとり、そのままの体勢から試合を再開するか、レフェリーの判断により再開時のポジションを決めることができる。
(9) レフェリーは、偶然に起きた軽度の反則行為、および軽度の負傷等に対しては、自己の裁量により試合を中断せず続行させることができる。
第23条 試合前・後に行われた反則の処置
(1) 試合開始前に反則行為が行われた場合、反則に対する処置により減点された状態で試合開始される場合や反則負けとなる場合がある。
(2) 試合終了後に反則が行われた場合、また試合前・中に行なわれた反則が試合後に判明した場合、反則の内容により試合結果が変更される場合がある。
第24条 ローブローの反則
(1) ローブローを打たれた競技者には、リングドクターが試合を続行できると判断する限りで、最長5分まで回復の時間が許容される。
(2) 5分以前に競技者が続行できる状態であったなら、レフェリーはできるだけ早く、試合を再開しなければならない。
(3) 競技者が5分の割り当て時間を過ぎても、試合を再開できない場合は、試合が停止されたラウンドと時間までで決せられた結果によって終了する(第25条を参照)。
第25条 ローブロー以外の反則
(1) 偶発的な反則により試合が停止した場合、レフェリーは、反則を受けた競技者が試合を継続できるかどうかを決定しなければならない。競技者の勝利へのチャンスが、反則の結果、重度には侵害されておらず、その反則が被反則者の頭部に脳震盪に類する衝撃がない場合は、レフェリーは、5分以内の回復のためのインターバルのあと、試合の続行を命じることができる。
(2) 一方の競技者が反則攻撃を受けた場合、レフェリーは試合を止め、タイムを要求する。レフェリーは、リングドクターのもとに負傷した競技者を渡し、リングドクターは、試合を継続するのに適格かどうかを診察する。リングドクターは決定をするために5分までの時間が与えられている。リングドクターが、その競技者が試合を続行できると判断した場合、レフェリーはすぐに試合を再開しなければならない。ローブローの反則ルールとは異なり、競技者は自身の裁量で5分までの時間を使うことはできず、レフェリーに指示されたときは試合を続けなければならない。
(3) ローブロー以外の反則により負傷した競技者がレフェリーによって試合続行に不適合と判断された場合には、レフェリーはすぐに試合の中断をコールしなければならない。 5分の時間がまだ残っているにもかかわらず、レフェリーによって、続行に不適合と判断された場合には、競技者は残り時間があることをもって抵抗することはできず、試合は終了されなければならない。
(4) レフェリーが試合を停止し、リングドクターの検査を求める場合、医師の診察は5分を超えてはならない。5分を超えた場合は、試合を再開することはできず、試合は終了されなければならない。
第26条 正当な攻撃あるいは反則等により蒙った負傷に対する処置
(1) 試合中に正当な技術の結果として負傷した場合で、試合終了に相当する負傷であったなら、負傷した競技者はTKO負けとなる。
(2) 試合中に負傷し、それが意図的な反則の結果によるものとレフェリーが判断した場合で、試合終了に相当する負傷と判断されたなら、負傷させた競技者は失格負けとなる。
(3) 試合中に負傷し、それが意図的な反則の結果によるものとレフェリーが判断した場合で、試合続行が認められた場合には、反則を犯した競技者から2点が減点される。
(4) 試合中に負傷し、それが意図的な反則の結果によるものとレフェリーが判断し、試合続行が認められた場合で、その反則により負傷した競技者が再開後の時点で続行不可能となり、その時点でスコアをリードしていた場合は、負傷した競技者のテクニカル・デシジョンによる勝利となる。試合停止時点でスコアが同点あるいは負傷した競技者がビハインドの場合は、テクニカル・ドローとなる。
(5) 相手に反則を犯そうとしていた競技者が自ら負傷した場合、レフェリーはその競技者に有利になるような行動をしてはならず、その負傷は正当な攻撃によるものと同じに扱わなければならない。
(6) 試合中の偶発的な反則の結果とレフェリーが判断し、レフェリーが即座に試合の終了が相当と判断した場合で2ラウンドの試合であれば1ラウンドが完了していない場合、3ラウンドの試合であれば2ラウンドが完了していない場合、ノーコンテストとする。
(7) 試合中の偶発的な反則の結果とレフェリーが判断し、レフェリーが即座に試合の終了が相当と判断した場合で2ラウンドの試合であれば1ラウンド後の場合、3ラウンドの試合であれば2ラウンド後の場合、その時点でスコアリードしている競技者をテクニカル・デシジョンによる判定勝ちとする。
(8) 完了していないラウンドも他のラウンドの判定の基準を用いて、そのラウンドが終了した時点までを判定しなくてはならない。
第27条
意図的に反則を行ったと認められた場合、試合における減点のほか、出場停止および罰金を科す。出場停止期間および罰金の額は、反則の悪質性、重大性等の程度により主催者が協議の上決定する。
第7章 セコンド
第28条 セコンド
(1) セコンドは各コーナー2名以内とし、試合中自軍のセコンドエリアから離れてはならない。また、試合中はゴム手袋を着用し、観客の邪魔にならないよう配慮しなければならない。
(2) セコンドは試合中、競技者に言葉による助言を与えることができるが、競技者に直接接触する、マットを叩く、フェンスやリングロープを掴む、触るなどの行為をしてはならない。ローブロー発生時等のタイムストップ中は、試合進行が停止している状態であるため、選手へのコーチングを行うことはできない。また、対戦相手や審判員への暴言、侮辱行為を行ってはならない。
(3) セコンドはインターバル中に競技者に水のみを与えることができるが、その際リングを濡らすなど試合進行を妨げる行為をしてはならない。試合進行を妨げる行為は選手の減点対象となり得る。
(4) セコンドは、試合放棄を示すタオル及びコーナーバトン以外いかなる物も投げ入れてはならない。
(5) セコンドが競技者の負傷等を察知し、レフェリーに試合の終了を求める場合は、サブレフェリーまたはジャッジを通じて申告しなければならない。(サブレフェリー、ジャッジがメインレフェリーにセコンドが試合の終了を求めている事を伝える)
(6) セコンドは、(2)から(4)に挙げられた行為以外にも試合進行を妨げるいかなる行為も行ってはならない。
(7) セコンドは、インターバル中、1名のみ試合場内に入ることができる。
(8) セコンドは、インターバル中、競技者の競技用具の細工や身体へのオイル塗布などの行為を行うと退場となり、競技者が失格(2負け)となる場合がある。
(9) セコンドによる各コーナーの反則は1回目で注意、2回目で退場となる。また、試合場内に物を投げ入れた場合や、重度の違反行為があった場合には、競技者が失格となる。
(10) セコンドは、試合中リングやリングエプロン等、試合場にいかなるものも置いてはならない。
(11) セコンドは相手選手および審判員への罵倒、侮辱、暴力行為を行なってはならない。
(12) セコンドは試合開始前、審判員に選手が預けられてからは選手に触れる事はできない。
第8章 審判
第29条 審判員
(1) 審判員は、2年以上の実際的経験を持つか、またはこれと同等以上と主催者に認められた者で、GRACHANオフィシャルルールとその適用に精通し、あらゆる関係方面から中立公正な立場でなければならない。
(2) 審判部長は、主催者から権限を委任された者として、ルールの適用や試合結果等について、裁定、指揮等をすることができる。
(3) 試合における審判員は、3名以上で構成され、4名制(レフェリー1名、ジャッジ3名)が標準のシステムである。 レフェリーとジャッジ以外に1~2名のサブレフェリーを置くことができる。なお、ジャッジはサブレフェリーを、またサブレフェリーはジャッジを兼ねることができる。
(4) レフェリーは試合場内で試合を管理し、サブレフェリーは試合場外でレフェリーを補佐する。ジャッジは、第14条に基づき、試合を採点する。
(5) 試合を担当しない審判員は、審判部長および試合を担当する審判員の求めに応じて、助言することができる。
(6) レフェリーが事故に遭遇した場合、試合を中断し、別の審判員が試合場に上がってから試合を続行する。
(7) サブレフェリー、ジャッジが事故に遭遇した場合、試合を中断し、その後の試合進行に支障を来さないよう審判員を配置してから試合を続行する。
(8) 審判員が、ルールの適用を誤り、もしくは審判上に重大な過失を犯した場合、ライセンスの剥奪、停止もしくは相応の処罰を受ける。
(9) 審判員は、主催者または審判部長の求めに応じて会合し、審判技術の向上、審判ルール並びにルールに規定されていない審判上の諸問題の解釈、およびそれらの処置などを調査、研究しなければならない。
(10) 審判員は試合中、または試合後に自己の関与した審判の結果で不明な事態が発生した場合、主催者の許可を得てから新聞、雑誌、放送関係者の質問に答え、意見を発表することができる。
第30条 レフェリー
(1) レフェリーは、ルールに基づき試合を管理、指揮、命令する全権を持ち、試合の終了を決定できる唯一の権威者である。レフェリーは、試合の終了の決定に関して、リングドクターあるいは他の審判員の助言を得ることができる。
(2) レフェリーは、試合場に上がる場合、コミッションが認可した服装で、メガネ、指輪、バックルその他一切の金属類を身に帯びてはならない。ただしコンタクトレンズの使用は差し支えない。なお、プロモーターの求めに応じて、カメラやマイクを装備する場合は、装備品を競技者と接触させてはならない。
(3) レフェリーは、試合中ルールが厳格に守られるように監視し、必要となる注意や指示をなし、試合が円滑、真剣かつ最高に行われるよう努めなければならない。
(4) 本ルールに規定されていない事項についても試合に関する限り、レフェリーの判断を優先する。レフェリーは、本ルールに規定のない事態が発生した場合、ルール全体の趣旨・精神および他の規定と整合的な裁定を下さなければならない。
第31条 サブレフェリーおよびジャッジ
(1) サブレフェリーおよびジャッジは、ルールに基づいて試合が行われるよう、レフェリーを補佐し、レフェリーと共同して試合を管理、指揮しなければならない。
(2) サブレフェリーおよびジャッジは、レフェリーを補佐するためのホイッスルを試合時に携行しなければならない。
(3) サブレフェリーおよびジャッジは、リング下での審判にあたっては、観客の邪魔にならないよう配慮しなければならない。
(4) サブレフェリーおよびジャッジは、レフェリーを補佐するため、必要に応じて試合場に上がることができる。
第32条
審判員は試合中、次の命令語および指示を用いる。
(1) レフェリーが用いる命令語および指示
①『ゴー』 試合の開始、または続行を告げる場合。
②『ストップ』 試合の終了、または一時中断を告げる場合。
③『アクション』 試合の攻防の積極性を促す場合。
④『ブレイク』 次のi~vの場合で試合の攻防を解き、スタートポジションに戻す場合。
i)『アクション』を2回コールしたにもかかわらず膠着した場合。
ii)競技用具が試合に支障を来す状態の場合。
iii)レフェリーが、故意、偶然にかかわらずこれから反則が行われる危険性があると判断した場合。
iv)競技者が試合場外に落ちた場合。または落ちる危険性が高いとレフェリーが判断した場合。
v)反則行為やアクシデント等により、試合の攻防を解く必要が生じた場合。
⑤『ストップ・ドント・ムーブ』
次のi)ii)の場合で、試合を一時中断し、同じ体勢から試合を再開させる場合。
i)試合中、競技者が試合場外に落ちそうになった場合や、ロープやコーナーポストが試合の進行の妨げになると審判員が判断し、両競技者の位置を移動する場合。
ii)競技用具を整えたり、競技者の状態を確認する必要があると判断した場合。
⑥ レフェリーは、勝敗が決定したのち勝者の片手を上げて表示する。 引き分けの場合、両方の競技者の手を上げる。
(2) サブレフェリーおよびジャッジは、手の動作によるシグナルを用いて、レフェリーに前項のコールを促すことができる。
(3) サブレフェリーおよびジャッジは、必要に応じて、ホイッスルを吹いて、レフェリーに試合の一時停止または終了を求めることができる。
(4) サブレフェリーおよびジャッジは、レフェリーの死角で軽微な反則が行われた場合、試合を停止することなく、リング下から競技者に直接口頭で注意を与えることができる。
第9章 リングドクター
第33条
リングドクターは、スポーツ医学に精通した医師であって、競技者並びに試合役員の健康を管理する。リングドクター以外の医師の判断は公式のものとは認められない。
(1) リングドクターは、試合中試合場サイドに着席し、審判員の要請があれば負傷した競技者の診断結果を報告し、必要に応じて応急処置を取る。
(2) リングドクターは、競技者の負傷状態を診て自己の判断で審判員に試合の中断もしくは中止を要請することができる。
(3) リングドクターは、試合前後の競技者の診断結果において試合をするに堪えない理由を認めた場合、即座にGRACHANにその旨を報告し、一定期間の出場停止を勧告することができる。
第10章 タイムキーパー
第34条
タイムキーパーは、試合場サイドの最前列に着席し、正確なストップウォッチによりすべての計時を厳正に行わなければならない。
(1) タイムキーパーは、試合の開始と終了およびラウンドの開始と終了をゴングやホーンにより知らせる。
(2) タイムキーパーは、試合中審判員の事故その他の理由で試合中断のやむを得ない事態が発生した場合、審判員の指示がなくとも即座に中断のゴングを鳴らすことができる。
(3) ゴングは、直径25cm以上のものを試合場の横の本部席に水平に固定させる。
第11章 アナウンサー
第35条
アナウンサーによってアナウンスされたものはすべて公式のものとする。
(1) アナウンサーは、試合開始に先立って、両方の競技者の氏名、身長、体重、所属、コーナーの色、ランキング、タイトル、GRACHAN戦績、試合役員の氏名を告知し、試合終了後は裁定、決め技、および試合時間を発表する。
(2) アナウンサーは、コミッションおよび主催者から許されたもの以外のアナウンスをしてはならない。
第12章 タイトルマッチ
第36条 タイトルマッチ
(1) 挑戦者は、主催者が過去の成績などを総合的に判断して選定する。
(2) タイトルマッチは、GRACHANオフィシャルルールに則って行われる。
(3) 引き分けの場合は、王者の防衛となる。
(4) 王者および暫定王者は王者になってから1年以内に防衛戦を行なう義務がある。
(5) 王者や挑戦者の資格者1名を決定しなければならない試合(新王者決定戦、トーナメント戦など)においては、マスト判定により必ず勝者を決定する。
(6) 計量に合格できなかった競技者は王座に就けない。
① タイトルマッチで、王者が正規の体重を維持できなかった場合、王座は空位となる。
② 王者が正規の体重以外で正規の体重の挑戦者に負けた場合(不戦敗を除く)、王座は移動する。
③ 王者が正規の体重以外で正規の体重の挑戦者に勝つか引き分けた場合、王座は空位となる。
④ 王者が正規の体重で、挑戦者が正規の体重を維持できなかった場合、王者は当該試合をタイトルマッチとして行うか否かを選択することができる。
i)王者が当該試合をタイトルマッチとして行うことを選択し、当該試合に勝つか引き分けた場合、その結果を公式記録とし、タイトルを防衛したものとみなす。
ii)王者が当該試合をタイトルマッチとして行うことを選択し、当該試合に負けた場合、記録はノーコンテストとする。ただし、タイトルは空位となる。
第37条 公式に発表されたタイトルマッチが行えない場合
(1) 王者のやむを得ない理由によりタイトルマッチが行えない場合、王者は当初の試合予定日から1年以内に防衛戦を行わなければならない。防衛戦が行えない場合は、速やかにその座を返上しなければならない。
(2) 王者の重大な責めに帰する理由によりタイトルマッチが行えない場合、王者は速やかにその座を返上しなければならない。新しい王座は、主催者の指名する選手が対戦する、新王者決定戦によって決せられる。
第13章 提訴
第37条 提訴
(1) 競技者、セコンドおよびジム代表者は、次に掲げる事由について主催者に提訴することができる。
① ルールの適用の誤り
② 試合結果に影響を及ぼす重大な事実誤認
(2) 提訴は、すべて文書をもって試合後2週間以内に行うこととし、口頭によるものは無効とする。その提訴に対して主催者は、文書によって裁定の結果を通知する。
(3) 試合における裁定等に対する異議の申し立ては、当該レフェリーやジャッジおよび試合役員ではなく、主催者宛としなければならない。
(4) ジャッジの判定に対する異議の申立ては受理しない(ジャッジの判定は終局的であり、主催者が判定を変更することはない)。ただし、将来における判定の改善を提案する意見書の提出は認める。
以上



